小寒を愉しむレシピ/赤飯/筑前煮/ぜんざい/七草粥

レシピ
小寒(しょうかん)
2024年の小寒は、1月6日~です
寒さが極まるやや手前の頃のこと
寒の入りで、小寒から節分頃までを、「寒の内」といいます
           柳の枝などに小さく丸めたお餅を刺した餅花。

赤飯

ハレの日に食べられることの多いお赤飯
縄文時代に伝わってきたお米はインディカ種で、炊きあがると赤い色をしていたそうです。日本では古くから赤い色には邪気を払う力があると考えられており、またお米は高級な食べ物だったことから神様に赤米を供える風習があったようです。
江戸時代に入って現在のジャポニカ種に変わり、白いお米になったものの、赤い色のご飯を供える風習は根強く残っていたため、小豆で色付けをしたお赤飯が広まったといわれています。

       【米の植物学上の分類】
ジャポニカ米 小粒で丸く、粘りが強い(日本米 カリフォルニア米等)
ジャバニカ米 大粒で味はジャポニカ米とインディカ米の中間(パエリアやリゾット       向き)
インディカ米 粒が細長く粘り気が少ない (インド米 タイ米)

【赤飯の作り方】4人分
<材料>
もち米 260cc うるち米 40cc 小豆 大さじ3

     【米のでんぷん質による分類】
うるち米 炊いても粘りが少なく、半透明。アミロースを多く含み、残りはアミロペクチン。一般的なご飯はこれを炊いたもの。
もち米 炊くと強い粘りがでる。デンプンはアミロペクチンだけ。餅や赤飯に使われ、白玉粉や道明寺粉の原料でもある。

<作り方>
①もち米は、うるち米と合わせて洗った後、1時間以上吸水をする
②鍋にさっと洗った小豆と、かぶるくらいの水をいれて加熱。ひと煮立ち後、湯をこぼし、500ccくらいの水をいれてひと煮立ち後、弱火にして煮る(20~25分)<茹でこぼし>
※煮汁がなくならないように気を付けてください
目安としては小豆を指2本でやっとつぶれる程度の硬さになるまで。
茹でこぼしについては、小豆粥の作り方、を参考にしてください⇓

冬至を愉しむレシピ/小豆粥・かぼちゃの煮物/むかごご飯/豆乳入り雑煮

③②をざるを使って、小豆と、煮汁にわけて粗熱をとる
④①の水気をきり、塩小さじ1/2と、煮汁+水=260ccを炊飯器に入れてよく混ぜ、
最後に煮た小豆をのせて炊く。

もち米を使用するときの水分量
 米1:0.8~0.9と、うるち米の時より少なめ。その分事前の吸水も長くし、しっかりと吸水させます。

筑前煮

お正月や結婚式などお祝い事のときによく作られる筑前煮の由来は、福岡の「がめ煮」
豊臣秀吉が朝鮮に出兵するとき、博多に立ち寄り、スッポンを捕まえて、野菜と一緒に煮たことからスッポンの博多弁「がめ」から来たという説があります。昔は福岡県北部を「筑前の国」といっていたことから「筑前煮」とも呼ばれます。(農林水産省 子供の食育 より)

<材料>4~5人分
鶏肉1枚、人参1/2本、蓮根250gくらい、ゴボウ1本、こんにゃく1枚、ちくわ2本、干し椎茸4,5枚(水にいれてもどしておく) 他にもかまぼこや里芋、じゃがいも、筍、厚揚げ、高野豆腐など
ごま油 小さじ2程度
※今回は、干し椎茸の戻し汁を出汁に使用して作ります

<作り方>
①鶏肉はひと口大にカットし、醬油大さじ1、酒小さじ2程度を加えてもみこむ(下味)
②根菜類は皮をむいて乱切り、干し椎茸は小さいものは石附だけ切り落とし、大きいものは半分に削ぎ切り。ちくわやかまぼこは食べやすく乱切り
こんにゃくは、手でちぎるかスプーンでちぎる方が味がしみやすくなります
③大き目の鍋にごま油小さじ2を入れて熱し、①を下味ごといれて炒める
④肉の表面の色が変わったら、根菜類、こんにゃくなどの材料を全て加えて炒める。
(目安 蓮根や里芋などの白い食材のふちに透明感が出る程度)
➄椎茸の戻し汁と水=200cc、砂糖大さじ2、みりん大さじ1、酒大さじ2を加えて混ぜ、ひと煮立ち後弱火にして蓋をし、10分程度、時々混ぜながら煮る
⑥醬油大さじ2を加えてまぜ、さらに煮る(具の硬さを竹串などで確認しながら煮る時間を見極める)
※味見をして、様子を見ながら醬油を足してください
少し煮汁が残る程度で仕上げ、時間があれば火を止めて蓋をし、そのまましばらく置いて味をしみこませてください(鍋止め)

 

彩りに、絹さやや、さやいんげんを添える場合は、予めさっと熱湯で茹でておくとよいです。
しっかり煮詰めて味を濃くしておくと日持ちもしますので、たくさん作っておくと便利です。

 

 

ぜんざい

1月11日は鏡開きです 年神様に供えたおさがりとして、鏡餅を割っていただきます。
餅を食べると力持ちになるから、もともとは武家の風習だったとか。

由来は2説あり、一つは出雲地方の「神在(じんざい餅)」から。旧暦の10月に全国の神々が集まる「神在祭(かみありさい)」という神事が行われており、そこでふるまわれたのが「神在餅」
出雲地方のなまりで「ずんざい」⇒「ぜんざい」になって京都に伝わったという説
2つ目は仏教用語の「善哉(ぜんざい)」が由来。意味は「よきかな」とも読むため、「すばらしい」という意味があります。もともと高級品だった和菓子をたべた僧侶が「善哉(すごくおいしい!」と叫んだことからこの和菓子がぜんざいになったとか

<材料>2人分
小豆 75g程度 砂糖 50g~ 塩少々 お餅 2個
<作り方>
①小豆をさっと洗って鍋にいれ、水をかぶるくらい入れたらひと煮立ちし、湯をこぼす(渋切り)
②水500ccを入れひと煮立ち後、弱火にして蓋をし、40から50分程度煮て、指で小豆が簡単につぶれる程度まで煮る
※水分がなくなってしまわないように、様子を見ながら必要に応じて蓋をするとよい
③砂糖と塩を加えて蓋をしてさらに10分煮る
④トースターで焼いた餅を③に入れ、お椀によそう。

ご高齢の方がいらっしゃる場合は、お餅を小さく切ることをお勧めします。

 

 

七草粥

春の七草
せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ

5節句のひとつにあたる1月7日の人日(じんじつ)に、今年も健康でありますようにと願って、春の七草の入った七草粥をいただきます。
現在では正月に疲れた胃を休め、平常の食生活の戻す区切りとしての意味が強くなっています。

      粥の種類について(米:水の重量比)
「全粥」1:5 一般的なお粥
「七分粥」1:7
「3分粥」1:15~20
「重湯(おもゆ)」1:10 汁だけを漉しとったもの 病人食、離乳食に
「食と日本人の知恵」小泉武夫 より

<7草粥の作り方>
①七草は、塩少々を入れた熱湯で30秒程茹でて、食べやすく切る
②洗った米の5~7倍の水をいれてひと煮立ち後、弱火にして30~40分煮る
(ひと煮立ち後に一度だけお玉で鍋の底からかき混ぜる)
※混ぜすぎると粘りが出るので注意!煮汁が対流していればほとんどかき混ぜる必要はありません
③米が柔らかくなったら、塩で味を調え、七草を加えてしんなりするまで煮る。

 

梅干しをほぐしたものを加えました♬

七草粥を作る時、前日の晩に七草を包丁で叩いて水に浸しておいて、7日の朝に粥に入れるのが手順だそうです。その粥を作る前に、七草爪といって、七草を浸した水に爪を付けて柔らかくしてから切ると、その1年風邪をひかないといわれており、新年明けて初めて爪を切る日が、1月7日とされているそうですΣ(・□・;)

 

さいごに

冬至、小寒で七草粥、小豆粥を紹介させていただきましたが、
特に重湯にすると飲む点滴ともいわれるほど、お粥は胃腸に優しく食べ過ぎた正月明けにはおすすめです。
が、お餅は消化しにくく胃腸には負担がかかりますので食べ過ぎには注意してください。
お肌にも食べ過ぎはよくないです^^

 

書 SEI & 花 RUI

 

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